Cross 04
AIを駆使したシステム開発を実行中!
BISHO×トレファクテクノロジーズ社との共同プロジェクト フェーズ1が10月稼働!
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Cross 04

株式会社美翔(当社)
流通加工を中心に、商品の保管・包装・発送といった物流関連業務を一貫して支援。小規模な加工作業から大企業様向け梱包・発送代行まで、企業ごとの細かなニーズに柔軟に対応しています。

株式会社トレファクテクノロジーズ(開発依頼先)
受託開発事業およびマーケティング支援事業を展開。トレファクグループで培った実績とノウハウを活かし、クライアントの課題に応じた最適なシステム・サービスを提供しています。
独自の管理表による案件管理を行っており、属人化や情報の行き違いが発生していた。
要件定義の段階で動くプロトタイプを用いることで、関係者全員が具体的な完成イメージを共有できる点が評価された。
完成像の可視化により要件の取捨選択が的確になり、意思決定のスピードと納得感が大きく向上した。
属人化や情報の行き違いにより、独自の管理表・スプレッドシートでの案件管理に限界を感じていた当社は、案件管理システムをスクラッチで開発するにあたり、株式会社トレファクテクノロジーズと共同でプロジェクトを推進しています。今回のプロジェクトでは、Polyscapeの「AI駆動開発ソリューション」を採用しました。
その結果、開発期間を当初計画の6割まで短縮できました。さらに、要件定義段階で当社側が操作しながらシステムを確認できるプロトタイプを提示し、関係者間の認識を揃えることで、仕様の判断が的確になり、納得感のある仕様策定とスムーズな意思決定を実現。このシステム開発の背景とPolyscapeの「AI駆動開発」を採用した手応えについて、今回クロストークを行いました。
ここからはインタビュアーが対談形式に進めていきます。
太田様(美翔):現在は、社内で作成した独自の管理表を使い、「案件進捗表」として運用しています。各担当者が手作業で商品名や納品日、出荷日などを入力しているのですが、入力のフォーマットや記載の粒度が人によって異なり、どうしても属人化が避けられない状況です。たとえば、商品名の表記揺れや、納品日を過去のまま更新し忘れてしまうといった入力ミスも発生しています。

前田様(美翔):特に問題だと感じているのは、「どれが最新情報なのか分からない」という点です。案件を受けた後に配送情報の修正が一定頻度起きますので、進捗を確認しようとした際に、「この情報、ほんとに最新かな?」と不安になることが多々あるんです。実際、営業が把握している最新情報と現場の配送スタッフの認識に食い違いがあり、誤配送が起きてしまったケースもありました。

太田様(美翔):一時的な対策として、記入ルールを明文化したり、スプレッドシートに入力履歴を残したりするように工夫はしています。ただ、どうしても属人的な作業に依存してしまう構造は変えられません。根本的に解決するには、ツール自体を見直す必要があると感じていました。
市販のパッケージ版ソフトの導入を試みましたが、操作性やUIの視認性に課題があり、当社の業務とは合致せず現場ではうまく活用されないまま、最終的には実運用に至らず自然消滅してしまいました。
太田様(美翔):当社では、創業当初よりMicrosoft Accessをベースに構築した「包括システム」を運用してきました。しかし、長年の利用によりデータ容量が限界に達し、その後約6年前に別のベンダーさんにてシステム開発・導入しましたが、時代が経過し現行の業務にそぐわない部分が多くなり今回改めてスクラッチでの開発を本格的に検討することとなりました。 複数の企業様にご相談させていただいた中で、トレファクテクノロジーズさんとPolyscapeさんからのご提案では、「段階的な開発の実施」と「ストーリーポイント(*)制による開発費用を可視化」という明確な方針が示されており、その透明性と安心感が決め手となり、発注を決定しました。
※ストーリーポイントとは、各開発タスクを“時間”ではなく、労力・複雑さ・不確実性などを総合的に評価して相対的な大きさを示す見積り単位です。

湯田様(トレファクテクノロジーズ):以前、別のプロジェクトにおいてPolyscapeさんとご一緒させていただいた際、要件定義の進め方や整理の仕方が非常に的確で、強く印象に残っていました。直近では、AIを活用した開発手法への関心が高まっており、今回の案件においても、美翔様から「将来的にAI技術を取り入れたい」というご要望がありました。PolyscapeさんはAI技術分野においても豊富な実績をお持ちで、既存技術とAIを融合させることで、新たな技術的シナジーが生まれる可能性に大きな期待を抱きました。 これら2つの観点から、Polyscapeさんとともに開発を進めていく体制が最適であると判断し、当プロジェクトにも参画いただくこととなりました。

木暮様(トレファクテクノロジーズ):Polyscapeさんとは以前のプロジェクトでもご一緒しており、要件定義の進め方が丁寧で、当社の業務理解も深い印象がありました。今回もAIを活用してスピーディーに「動くプロトタイプ」の形で要件を可視化していただいたことで、イメージの齟齬が減り、非常にスムーズにプロジェクトを進行できました。従来はテキストベースの仕様書と静的なデザインでの擦り合わせをしますが、今回は要件定義の初週から実際のシステムを操作できたため、仕様のすり合わせがしやすくなり、美翔さんの仕様レビュー負荷も大幅に軽減されたと感じています。

太田様(美翔):初めてプロトタイプを見たときに、完成形のシステムのイメージが一気に具体化されて、驚きました。当初は、すべての要件を自分たちから出さなければならないと思っていたのですが、Polyscapeさんはこちらが提供した情報や意図に対して、想定していた以上の水準で提案を返してくださったんです。まさに「一段上の視点からの提案」を含んだ要件定義となっていて、安心して任せられる状況がありました。
前田様(美翔):外部の立場とは思えないほど当社の業務を理解されていて、正直なところ「なぜそこまで分かるのか」と驚きました。
前田様(美翔):一番の効果は、完成予定のシステムの解像度が格段に上がったことです。私たちはUIに強いこだわりがありましたので、ボタンの配置や表示タイミングなどについて、細かい挙動まで明確に要望を言えるようになりました。
また、社内会議でもプロトタイプを共有しました。そこで「この画面を操作するとこうなります」と説明したところ、現場の社員たちからは「ああ、これは簡単だね!」との声が上がりました。要件定義フェーズの時点で操作性や導線の理解が組織全体に浸透した点でも、本プロジェクトは非常に意義深かったと考えています。

湯田様(トレファクテクノロジーズ):最も大きな効果は、リリース前の段階にも関わらず、関係者全員に「ゴールの絵」を共有できたことです。これは、通常の開発プロセスではなかなか得られない感覚でした。要件定義の段階で動くプロトタイプを共有することで、「あとはバックエンドを開発すれば完成する」という共通認識が早期に得られたのです。実際にどう動くのかをチーム全体でイメージできたことで、進行が非常にスムーズになりました。

木暮様(トレファクテクノロジーズ):この段階でここまで“全員合意”の状態を作れたのは、正直なところ前代未聞だと感じました。通常であれば、開発が進んだ後に「思っていたものと違う」という認識のズレが出てくるものですが、今回は最初から全体のイメージが共有されていたため、そのような混乱はほとんどありませんでした。開発自体にも迷いが少なくなり、結果として進捗にも良い影響を与えています。

木暮様(トレファクテクノロジーズ):現場の進行が想定以上にスムーズで、開発スピードが当初予定していたより圧縮することができました。特に印象的だったのは、エンジニアから「PMやお客様への仕様確認がほとんど必要なかった」という声があったことです。
通常、テキストベースの要件定義では「これはどういう意味か?」という確認が多発しますが、今回はモックがあったことで“見れば分かる”状態が初期から実現されていました。その結果、エンジニアが確認対応に時間を取られることなく、実装作業に集中できる環境が整っていたと感じています。
湯田様(トレファクテクノロジーズ):まさに「作るべきもの」に対して、エンジニアがまっすぐ向き合える環境が実現されていました。開発中に手を止めることなく進められるという点だけでも、Polyscapeさんの「動くプロトタイプ」を導入した意義は非常に大きかったと実感しています。
太田様(美翔):一番大きな変化は意思決定の質が上がり、スピードも非常に速かったことです。「動くプロトタイプ」があることで、業務に対して仕様が合っているかどうかが大変判断しやすくなりました。また、機能一覧のストーリーポイントを見ながら、重要度の低い機能に高いストーリーポイントがついた場合、「これだけのリソースを割いてまでやるべきことなのか?」という判断が非常にしやすくなりました。
従来の要件定義だと、完成イメージが掴めにくいので、どうしても「念のためこの機能は入れておこう」となりがちですが、実際にプロトタイプで動きを見ると、「これは実際には使わないですね」といった判断が具体的にできるようになります。そのおかげで、不要な機能を早い段階で省くことができ、余計な開発をせずに済みました。

太田様(美翔):要件定義の段階から「動くプロトタイプ」をベースに関係者全員のイメージを具体化できたことにより、当社が重視していた「分かりやすい UI」と、「説明しなくても誰もが自然に使える操作性」を実現できたと感じています。
当プロジェクトにおいて私たちは UI に強いこだわりを持って取り組んでまいりました。一般的に市販されている業務システムでは、最初から多くの入力欄が並んでいると、利用者に「難しそう」「手間がかかりそう」といった印象を与え、結果として利用が定着しないケースが少なくありません。

今回の要件定義では、入力項目と情報登録手順がきわめてシンプルかつ使いやすく設計されていました。また、システムを操作しながら細部の挙動まで確認ができたので、Polyscape さんへ“このボタンをもう少し大きく”、“この項目はより目立つ色で”など、具体的かつ明確な修正指示を出すことができました。Polyscape さんも迅速にフィードバックへ対応してくださり、おかげさまで私たちの理想に限りなく近い操作感に仕上がったと感じています

湯田様(トレファクテクノロジーズ):Polyscapeさんの「AI駆動開発ソリューション」は、特に既存の開発パッケージやSaaSでは対応しきれない業務課題を抱えている中小企業におすすめしたいです。昨今はAIの進化によって、これまで人手とコストをかけなければ実現できなかった要件定義や開発初期のプロセスが、より効率的に進められるようになってきています。これまでシステム開発は「人手と時間、そして資本が必要なもの」という前提に立っていましたが、今後はより少ない資本や小規模なチームでも高品質な開発が実現できる環境が整ってくると考えています。
動くプロトタイプを使って視覚的・操作的に要件をすり合わせていくというやり方が、極めて高い確度で「ぶれない・失敗しないシステム開発」に繋がるのではないかと確信しています。
太田様(美翔):私も、導入を検討する企業としては、中小企業が中心になると考えています。
現在、国としても中小企業のDX化や業務の可視化・効率化を推進しようとする動きが加速しています。しかし実際には、多くの中小企業が資金面・人的リソースの両面で制約を抱えており、そもそも「何から着手すべきか分からない」という状況にあるのではないでしょうか。
今回、我々自身が「動くプロトタイプ」による要件定義を体験したことで強く感じたのは、こうした企業にとって、「システム開発は遠い世界の話」ではなく、自社の業務課題に対して現実的に向き合うための有効な手段という実感が持てた、という点です。
「AI駆動開発ソリューション」を活用することで、限られた予算・人員体制の中でも“確実に使えるものを形にできる”という道筋が見えることは、中小企業にとって非常に有効な手法だと実感しています。実際に触って確認できる、目的から逸脱しにくい、そして失敗しにくい。こうした価値を体感できたからこそ、同様の課題を抱える多くの中小企業の方々にも、ぜひこの手法を知ってもらいたいと感じました。
