“自前主義”からの卒業。2026年に始める、在庫・発送のスマート外注術

「在庫保管・発送を自社で抱えるリスク」はきっと今後も顕在化します。その理由には、日本のビジネス環境や働き方、業務の効率化など様々な要因があります。
これまで多くの企業では外注化の波は単なるコスト削減策と考えられてきましたがここから先は、事業の成長戦略の一部として位置づける時期に来ているのです。さあ、戦略的な流通への一歩を進めましょう。

いま様々な企業が抱える、本業の傍らでおこなう在庫発送業務には、どのような弊害があるのでしょうか。

本業(営業・企画・製造など)に集中すべき社員が、梱包・出荷作業や在庫確認に時間を奪われます。
結果として、
・営業チャンスの逸失
・残業・休日出勤の増加
・社員のモチベーション低下
といった「目に見えにくい損失」が積み重なります。

在庫や発送を自社で行うと、倉庫スペース、人員、資材のすべてが固定費化します。
特に波動のある業種(EC・季節商品・キャンペーン品など)では、繁忙期以外にスペースや人手が余る=コストが無駄になるケースが多いです。

物流は専門性の高い分野です。
誤出荷・梱包不良・在庫差異といったトラブルが発生しやすく、クレームや返品対応に追われることで、「本業よりも出荷対応が大変」という本末転倒な状況に陥ります。

多くの企業では、在庫管理がExcelや手書き台帳に依存しています。リアルタイムな在庫数が見えず、
・欠品・過剰在庫の判断が遅れる
・販売機会を逃す
・キャッシュフローが悪化する など、経営の意思決定を鈍らせます。

販路を拡大したくても、出荷キャパや人手が限界に達し、成長のブレーキになります。
つまり「モノは売れるのに、発送できない」という状況です。
この段階で多くの企業が、ようやく外注化(3PL導入)を検討し始めます。

保管物の移転・外注化の決定を下した 弊社お客様の事例①

お客様:業務用機器、ネットワーク機器等設備 上場メーカー様
開始時期:2025年11月
保管商材:カタログ、マニュアル 約100アイテム(SKU) ※開始段階で今後増加する
移転前の保管場所:オフィスの書庫
管理状態:厳密な在庫管理を行っておらず、なんとなく在庫管理や発送を行っていた

2025年12月に本社オフィスビルを移転することになり、その際移転先には保管物の場所が取れなく外注化を早期に検討する必要があった。
たくに価格よりは発注の外部委託が容易にできることを考えていたが複数の倉庫会社に相談した結果、委託料が高く販促物の保管では割高であった。そんな中、美翔さんの提案は発注の簡易さ、常識的な価格面と資材の移動をチャーター便手配で行ってくれるとのことで2025年10月即決し、11月に資材を移動しました。

事前に発注方法、在庫管理方法、在庫補充のタイミング等は取り決めしていたので、不具合なく開始できました。約1か月経過しましたが、別の部署からもこの運用を模倣したいとの声があり現在委託するタイミングを調整しています。

保管物の移転・外注化の決定を下した 弊社お客様の事例②

お客様:ハウスメーカー様
開始時期:2025年9月
保管商材:家電のパーツ、取説、家電本体 等
移転前の保管場所:パーツを製造するメーカーの委託先の倉庫
管理状態:自社ではなく外部委託先で保管している

機器の製造委託先OEMメーカーを一括で変更することがきまり、そうなると今保管しているメーカーの倉庫が使えなくってしまうことになりました。そこで保管場所、保管料、運用方法を複数社にて相談を開始しました。機器の上代がきまっているためその決められたコストの中で保管や出荷、運用費をまかわなければならず、かなり難航しました。美翔さんを第一候補に絞った際も要望とそれに対するコスト面で当初折り合いがなかなかつかず難航しました。お互いにどこをどうすれば理想値になるのかを半年ほどかけて決定。今に至ります。

送り先が全国で、法人から個人宅まで幅広いため配送方法にも工夫を行い、西濃運輸、佐川急便、チャーター便と納品先や納品個数など条件によって最適最安の方法で出荷する手法を取り入れて運用しています。そそらくほかの倉庫に頼んでいたらまったくコストが合わなかったはずなので一安心しました。

在庫や発送を自社で抱え込むと、経営資源が分散し、企業の競争力を削ぐリスクが高まります。倉庫維持や人員確保は固定費を膨らませ、繁忙期と閑散期の波に対応しづらい構造を生みます。さらに、現場トラブルや在庫ミスへの対応が経営層の意思決定を遅らせ、本業の成長を阻害する要因になります。2026年は、物流を専門業者に委ね、自社はコアビジネスに集中する“選択と集中”の経営へ舵を切る好機です。

年末年始の休業期間について
・年内の最終出荷は12月26日(金)でございます
・休業期間中のWebお問い合わせは2026年1月5日(月)以降順次ご回答させていただきます
・採用エントリーについきましても2026年1月5日(月)以降順次ご案内いたします

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※本コンテンツは株式会社美翔が独自の基準によって記事を作成しています。

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